「ジャック・ザ・リッパー」感想(120917(昼)/120928(夜))

もう1ヵ月ほど前のことになりますが、ソンミンさんが出演した「ジャック・ザ・リッパー」を見てきました。顔と名前が一致してから数日後のチケット発売日に必死にチケットを取りに駆り立てたものが何なのか、未だによくわかりませんが、何かにはまる時ってこういう感じだったなあと思ったりしています。このタイミングで好きになれて、このタイミングで見に行くことができて本当によかったです。そんなこんなで、2公演まとめての漠然とした感想をザックリと。

  • 売春婦だけを狙う殺人犯ジャック、ジャックの正体を知っていると名乗りをあげる医者のダニエル、その正体は誰なのかを解き明かそうとする捜査官のアンダーソン、そのやりとりの中で浮かび上がる真犯人とは!・・・みたいなお話です(自分で書いてて、何だこれ)。
  • まず、私にとってお初だった「ミュージカル」。普通にしゃべればいいのに、いきなり歌い出す・・・みたいなイメージが強く、そこに違和感を感じないかしら、と思っていたのですが、実際に見てみると、歌声の力やストーリー展開、場面転換のスピード感…その他もろもろに圧倒されまくりで、違和感なんて微塵も感じる間がなく、終演していました。ミュージカル、すごいね、ミュージカル!(単純)韓国語での上演だったので、そこもちょっと気になっていたのですが、字幕が意外と見やすかったし、わかるフレーズもあって、普通に観賞することができました(とはいえ、2度目の公演を見る前には、パンフレットの台本を熟読していったりして、ちょっと必死)
  • そして、ストーリー。犯人は、結局、医者のダニエルで、病に侵された恋人のグロリアを、臓器移植で助けるために新しい臓器が必要だったから殺人を犯していた・・・というお話なのですが(ざっくり)、私が一番心に残ったのは、最後にアンダーソンが言う「同情するな!」でした。理由が何であれ、殺人を犯すというのはあってはならないこと。劇中、アンダーソンの昔の恋人ポリーが、この事件のおとり捜査のおとりとなることで命を落とす・・・という流れがあったからか、より一層この言葉が胸に響いたし、ハッとしたし、ハッとした自分にショックを受けたりもしました。この一言があって、さらにこのストーリーに引き込まれたような気もします(最後の最後だけど)。
  • 少し理解できなかったのは、「なぜダニエルは、グロリアをそこまで好きになったのか」ということ。グロリアは劇中冒頭でジャックを裏切るのですが、その裏切り方が解せずに「この女子、微妙じゃない??」と思ってしまったのと(ジャックが殺人犯だからではなく、自分が現状から抜け出したいから裏切るってのが何とも;)、時間の問題もあるのでしょうが、ダニエルが簡単に恋に落ちすぎたのが気になってしまい、全体の説得力が自分の中で薄まったような気が。私が何かを見落としてるのかもしれないのですが、そこがちょっと残念でした。うむむ。ただ、矛盾しまくりですが、実際にお芝居を見ていると、恋に落ちてる時のダニエルはキラキラしていて見ててふわっとしたし、後半のおかしくなっちゃうダニエルは見ていて胸が痛くなりました。・・・って、理解ができなかったくせに、猛烈に都合がいい私(我ながら遠い目)。
  • そして、ソンミンさん演じるダニエルさん。ソンミンさん、すごかったです(ひどい感想)。役的に、前半のすこぶるキュート!な姿と、後半のおかしくなった姿と、ふり幅広くあれこれの姿を見ることができたのがとてもよかったです。特に後半、ジャックの幻想とダニエルが入れ替わるシーンは圧巻でした。ちなみに(?)、28日夜公演で、グロリアに「かわいい!」って言われて返した「オーディーガヨッ?」が私内、超絶にラブかったで賞でした(いらない、そんな賞)。
  • カーテンコールは2公演ともあっさり(?)していたのですが、17日昼公演終了後は、すぐに状況をブログにアップしてくれてて、あの格好でずっとあの拍手を聞いてくれてたのかと思ってグッときたし、28日夜公演では、抱き合うポリーとグロリアを2人まとめて抱きしめに行ってたダニエルさんがオトコマエでグッときました。グッときすぎです。
  • 見終わって、漠然と、「いい人のファンになってしまったなあ・・・」と、シミジミしてしまいました。何事も「初」というのは印象に残るものですが、「初」生ソンミンさんがこの公演でよかったなあと思います。見られてよかったです。